ゆうこさんの恋
15年間結婚相談所を経営して、
忘れられないカップルの話をしますね
ゆうこさんは34歳、私が開業する前からの知り合いでした。
とても世話好きで、合コンしても、いつも仕切り屋で、自分の事より友達の世話のほうを
してしまう、世話好きで優しいお母ちゃんのような女性でした。
会員同士のミニパーティーでも、皆が帰った後一人で引き返して来て、後片付けを
手伝ってくれるような子でした
そんなとても良い子なのに、お見合い後、交際に入って半年くらい経つと、
男性が「母親と同じ名前だから・・・」と、訳のわからないような断り文句で
ダメになってました
男性から見ると、良く気がついて居心地はいいんだろうけど、色気というか・・。
男性のドキドキ感は少なかったと思います。
ゆうこさんは、いつも失恋すると、私の事務所に来て泣きはらします。
「家に帰ってこんな顔していたら、お母ちゃんに心配かけるから、ここで泣かせてください」
と、22時・・23時と話は尽きなく、一緒に泣きました
そんなある日ゆうこさんが
「禮場さん!私の夫を選んでください!自分で選ぶと失恋ばかり!もう、自信がないんです」
私はしばし考えましたが、まぁ、気が済むまでしてみようと、思いました。
そして、私が推薦する3人の男性の紹介書を彼女に見せました。
私が選んだのは、年上の男性・同年代・年下の男性でした。
禮場「どう?3人とお見合いしてみる?」
ゆうこ「そうね~お任せしたんだし逢ってみますよ!」
ゆうこ「えっこの人24歳無理でしょう~それに、かなりのイケメンですよ」
ゆうこ「無理・・無理絶対に断られます!」
禮場「そうかな~まぁ、希望は出せるんだし、お見合い希望を出してみたら・・・」
ゆうこ「まあ、そうですね断らると思うけど、出すのは自由だもんね」
こんな調子で3人の男性にお見合い希望を出しました。
ところが年上の男性と同年代の男性から、お見合いのお断りが来ました。
私は、あ~~ゆうこさんになんて言おう・・・と、少し気が重く感じていました。
そんな時、年下の彼から郵便物が帰って来てました。
封筒を開けると「お見合いをお受けします」に、
なんと○がついています。
思わず、ほっとしました。
私はゆうこさんに早速電話をしました。
禮場「ゆうこちゃん~ОK来たよ~」
ゆうこ「え~誰からですか?」
禮場「年下君!」
ゆうこ「そんなぁ~またまた、からかって!」
ゆうこ「冗談なんでしょ~」
禮場「本当だよぉ~」
ゆうこ「えっ~本当ですか」
ゆうこ「まぁ、でも、逢えば断られますよ!相手から見れば、ばばあなんだもの~」
禮場「いいじゃない、何事も経験なんだからね」
ゆうこ「はぁ~い」
こんな具合でお見合いの日程が決まりました